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工法の解説
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史幸便り

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Vol.78 国際規格PMV測定によるの快適住宅!

新築すれば住宅は高性能になる、同じ材料だから性能も同じ、これは間違いです。
国際規格「ISO 7730」PMVで世界的な評価対象の住宅造りに挑戦。

2017年7月27日更新

なぜ「HEAT20」G1・G2展示場を建てているのか?

九州住環境研究会は今まで、南九州に高性能住宅を普及させるため、様々な工法の開発を行ってきました。 2013年には「ハウス・オブ・ザ・イヤー・エナジー」の大賞を受賞するなど、南九州の住宅が日本中で評価される住宅造りを推進して参りました。
地球温暖化の影響が如実に表れるようになり、その対策として経済産業省はZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を推進し、現在の「省エネルギー基準」よりも厳しい基準を設けて補助金を出し、ZEHの普及拡大を目指しています。
2020年には「省エネルギー基準」の義務化が始まりますが、現在の「省エネルギー基準は1999年の次世代省エネルギー基準」を2013年に改定した基準で、すでに18年以前の基準ですが、今まで「省エネルギー基準」が義務化されなかった我が国ではこの基準でも、最高等級の4等級で施工できない工務店が大半なのです。
残念ながら、これが我が国の工務店の現実で、この様な工務店でも「九州住環境研究会と同じ材料を使用しているから、性能も同じです。」と言うようですが、これは全くの間違いです。 同じ材料を使っても施工法が違えば住宅は全く別物になりますし、更に良い材料を使っていると自慢しても、高性能部材は施工性を間違えると、逆にとんでもない欠陥住宅になる場合も多いのです。 最高ランクの断熱材で施工しても、適材適所を認識していなければ、資金をムダに使っているようなものです。
工法についても外断熱が優れているとか、内断熱は時代遅れなどと評価する施工店もありますが、地域の特性や素材を知れば内断熱も外断熱も耐震性能や高耐久性等、それなりの理由が有って採用されるもので、施工店の好みで採用されるものではありません。九州住環境研究会の場合は外断熱と内断熱のハイブリッド工法に到達しています。

2020年基準に最も近いと言われる民間基準!

九州住環境研究会が現在、取り組んでいる「HEAT20」は国のプロジェクトではなく、現在もキーマンとして国策に提言している、民間の学者グループと地方の高性能住宅をリードする施工店が造っているグループです。
「HEAT20」はG1、G2の2種類の性能を提示していますが、これは断熱性能や開口部性能に差を付け、この差が地域的にどの程度の差になるのか、解析するためで、必要が無いのに高額な材料を無駄に使わない配慮です。 「住宅は良い材料を使えさえすれば良くなるものではない。」と言うことを示しています。素材の節約もまた省エネルギーの原点だからです。
表1は「HART20」と現在の2013年基準の差を示したものと、九州住環境研究会のG1、G2モデルの性能を示したものです。鹿児島市中山に建築中のモデル2棟は「HEAT20」の7地域(南九州基準)とずれていますが、これは九州住環境研究会が必要と考える性能で施工しているからです。実際には「HEAT20」基準の3地域・5地域基準の性能で建てられています。現在の「省エネルギー基準」では北海道基準を超える性能です。

表-1「HEAT20」G1・G2基準と25年「省エネルギー基準」

住環境を快適にする一般住宅のPMV測定

九州住環境研究会がいま建築している「HERT20」の実験棟は住宅性能で、暖冷房エネルギーの大部分を賄い、エアコン一台で快適な住空間を維持できる高性能住宅です。
太陽光発電の搭載で生活エネルギーの全てが賄える、究極的なZEHの高性能住宅です。しかし、この住宅が本当に快適であるのかどうか、その判断は可能なのでしょうか?
九州住環境研究会ではこの判断を国際規格【ISO 7730】による「PMV」で行おうとしています。これによって、曖昧な表現の高性能住宅を測定による性能値で、確実に評価することが可能になります。

快適感を構成する住宅の温熱環境6要素

 

国土交通省のNEB「ノン・エナジー・ベネフィット」(省エネギー以外の温熱環境の便益)でも、夏の居住環境の温・湿度は【室温28℃前後・湿度60%前後】を推奨しています。「PMV」も同様の温・湿度を示していますが、注意しなければならないのは【室温28℃前後・湿度60%前後】の場合の不快指数は半数以上の人々が、不快と感じる数値になります。湿度が高すぎ50%以下に下げられれば熱中症の危険も少なくなります。
これは着衣量が室外の着衣量で算定されているからで、熱中症を防ぐ為にも、冷房を行っている室内での着衣量の工夫と湿度管理が重要になります。
最終的には人間の感覚での調整や様々な生活の知恵の応用が必要になります。
私達は移動時や戸外労働以外、ほとんどの時間を室内で過ごしています。室内空間で快適性を求めるためには「明るさや暗さ、寒さ、暑さ」など、様々な要望があります。
PMVは20年以上も前にISO(国際規格)になりましたが、狭小住宅と狭小個室の多い我が国では測定が不可能なために、普及しませんでした。近年、住宅の性能(環境側)に係わる温度、湿度、放射、気流の4つの要素がバランス良く働く、高性能住宅の建築が可能になったことと、活動量、着衣量という(人間側)の住宅の使い方に係わる、2つの要素が科学的に分析できるようになり、一般住宅でのPMVの測定が可能になって来ました。
下表2はPMVの温冷感尺度です。±0.5の中に収まっていれば満足評価になりますが、予測不満足者率(PPD)10%以下になる温熱環境が推奨されています。表3は日本人の快適感を示した表です。表4は冬と夏の快適感を補正した表です。PMVはこのようなグラフで、PPD(予想される不満足率)と共に表示されます。

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