史幸便り
Vol.212 「住宅ローン・ミックス」という選択!
日銀総裁の交代で低金利政策からの脱却が現実味を帯びている今、金利に対する備えが必要です。
昨年末の日銀の金融政策修正で、将来の金利上昇を意識する人が増えています!
2023年3月29日更新
金利が上がると、どの程度返済額が変わるのか。
住宅ローン金利は、この10年ほどは、固定型、変動型共に低金利時代が続いて参りました。最近はより金利の低い変動型が人気でしたが、変動型で多額を借りると、金利上昇時の返済が厳しくなりかねないというリスクを感じ始めた人が、一部を固定型にして金利上昇リスクの軽減をはかる人が多くなっています。
合計金額4000万円を期間35年で借りた場合を試算して見みると、現在の金利を参考に全期間固定型の金利を年1.445%,変動型の金利を当初年0.47%とし、全期間固定型と変動型、ミックス型で比較してみました。いずれも元利均等返済で、ミックス型は固定型と変動型を2000万円ずつとしました。
借入当初の毎月返済額は固定型が12.1万円、変動型が10.3万円。返済期間中の金利が変わらなかった場合、返済総額は固定型が約5100万円、変動型が約4300万円約800万円の差になります。
ミックス型の毎月の返済額は、11.2万円、返済総額は約4700万円と中間に位置します。
金利は上昇すると、仮に変動型の金利が上昇し6年目以降、年1.5%金利が上昇(大手銀行の過去40年の変動型の基準金利上昇幅の平均が1.5%による)すると金利上昇後の変動型の適用金利は年1.97%となり毎月返済額は約12.8万円と固定型を約6000円上回ります。
そのまま金利が変わらなければ変動型の返済額は、約5200万円と固定型を約100万円上回ります。ミックス型の場合は毎月返済額は12.5万円で返済総額は約5160万円と全額を変動型にするよりも影響を軽減できます。
借入金が当初の計画よりも多かったり、ヨーロッパやアメリカのように金利の上昇が続けば変動型の返済は更に膨らみ続ける事になります。
ミックス型の強みは、家計の状況で契約内容を調整できることで、返済可能な上限近くまで借りなければならないなど、金利の上昇が毎月の返済を困難にするような状況が予測されるならば、予め固定型の割合を増やしておくことをお奨めします。
ローンの返済中であっても選択肢はあります。
逆に資金に余裕がある場合は、金利上昇が予想されたとき、変動型を繰り上げ返済して、利息負担の増加を抑える事が出来ます。
金利上昇が当面ないと想定できる場合は、金利の高い固定型の返済を繰り上げ返済することも考えられます。このような臨機応変な対応が重要です。共働き世帯の場合は、夫婦それぞれが債務者となる「ペアローン」の選択もあります。金利タイプだけではなく、返済期間なども自由に決められます。
子供の大学進学の前後まで「ペアローン」の片方を完済できるように期間を設定してローンを組んでおけば、教育費の負担が重くなる時期の家計も楽になります。
その方法は一方を35年返済の「固定型」一方を15年返済の「変動型」にして金利の上昇リスクを抑える方法です。
住宅ローンは、どの程度まで借りられるのか?
住宅ローンの借入額は、年収の7倍が上限といわれています。年収の7倍以下なら金融機関の審査が通り安いということで、7倍以上になると家計の見直しが必要になります。
ローンの返済が7倍ではぎりぎりになり、何かトラブルが発生すると返済が出来なくなるからです。
住宅を建てた後には固定資産税や修繕積み立て金など住宅を取得した事による新たな資金が必要になります。ローン返済を続けながら少なくとも額面月収の5%は貯蓄が可能な余裕が必要だといわれます。
教育費や老後資金など、当然、生活を継続するためにも資金は必要だからです。
最も重要な選択は、本物の省エネルギー住宅を建てる事。
最後にアドバイスしたいのはお建てになる住宅の事です。貴重な資金を使って建てる住宅ですから、絶対に失敗しない住宅を建てて下さい。
住宅は建ててしまってからでは、後悔しても遅いからです。
住宅建築のご計画がございましたら、史幸工務店にご相談下さい。資金計画・工法解説はもとより建築現場から展示場までご案内し、温熱環境を体感していただきます。
ご家族の未来永劫の幸せをお約束いたします。