Vol.272 住宅価格高騰時のローン選択と支援制度?

住宅価格が上昇するなか、住宅ローンの選択や、各種支援制度の活用が重要です。
住宅ローンは圧倒的に変動型が多かったのが、金利の上昇で固定型の契約が多くなっています。

2026年4月30日更新

物価高騰、金利上昇、資材の不足の中で
考える住宅建築の考え方。

最近の金利上昇で住宅ローンの流れが少し変わって来ているようです。さらに、いつ収束するか先の知れないアメリカとイラン戦争が招いた資材の高騰など、住宅建築の先行きの不透明感は増大の一途を辿っています。

我が国では、かなり長期間にわたって低金利時代が続いてきたので、躊躇なく変動型を選択する方が多かったのですが、最近の金利上昇により、住宅金融支援機構の令和8年1月の「住宅ローン利用者調査」によると「変動型」75%、「固定期間選択型」14.9%、「全期間固定型」10.1%となっています。

変動型が未だに圧倒的ですが、前回調査、令和7年4月との比較では、「変動型」が4ポイント減少し、「固定期間選択型」が2.7ポイント、「全期間固定型」が1.3ポイント増加しています。住宅ローン利用者に金利の見通しを、どのように考えているか尋ねたところ、73.7%の方々が、今後1年間で住宅ローン金利は「現状よりも上昇する」と考えているようで、その割合は前回調査から8ポイント増加しています。

変動金利型は適用金利が低く、当初の返済額を抑えられるのが魅力ですが、将来金利が上昇した場合、返済額が増えるリスクもあります。固定金利の場合は、適用金利は高いものの、返済額が、変わらないので長期の資金計画が立て易いというメリットもあります。

変動型を利用する場合は、金利が上昇した場合に返済が無理なく継続できるか、ということを事前に計算して置かれることをお勧めします。

「省エネ住宅」が優遇される
住宅ローン減税の活用とペアローン。

共働き世帯の増加とともに、住宅ローンを利用するときに夫婦それぞれが住宅ローンを組むペアローンの利用も広がっています。前述の住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査」での全体の利用率は24.1%ですが20〜29歳では35.3%と若年層の利用が多くなっています。

ペアローンは、借入可能額が増えるため高額物件にも手が届きますが、ペアローン特有のリスクもあります。例えば、産休・育休の取得や病気によって夫婦どちらかの収入が一時的にでも減少する場合や、どちらかの転職や離婚など、夫婦間の関係が壊れた時などは返済計画が大きく狂ってしまいます。

ペアローンを利用するときには万一、片方の収入だけになっても返済が可能か、試算して置くことと「団体信用生命保険」の内容などもチェックして置く必要があります。

住宅取得の支援制度の活用と
国の減税策。

国の住宅取得支援制度も拡大しています。令和8年度の税制改正により住宅ローンの適用期間は30年までで、期間が5年延長されました。また省エネ性能の高い住宅ほど、減税の対象になる借入限度額が増える仕組みも延長されています。

例として令和8年〜9年入居の場合「省エネ基準適合住宅」の借入限度額は2,000万円ですが、ZEH水準省エネ住宅の場合は3,500万円、長期優良住宅・低炭素住宅は4,500万円となり、省エネ性能の高い住宅は、建設費は高くなるものの、住宅ローン控除により減税の恩恵をより多く受けられる仕組みになっています。

また、子育て支援制度で「19歳未満の子がいる世帯」や「夫婦のどちらかが40歳未満の若者夫婦世帯」に対しては、借入限度額の優遇措置が継続されています。様々な試練の多い年ですが、諦めないで最善の方法を模索して見る必要があります。

国や自治体の補助金制度を活用して
質の高い住宅を建てる。

現在、国土交通省・環境省・経済産業省の3省合同による「住宅省エネ2026キャンペーン」が実施されています。新築住宅が対象になる「みらいエコ住宅2026事業」では、省エネ性能に応じて補助金が受けられます。

さらに、地方自治体では独自の支援策を打ち出していて、例えば東京都では、太陽光発電設備や畜電池を「初期費用ゼロ」で導入できるサービスの普及を後押しするため、サービス事業者への助成を行なっているなど、住宅の購入や建て替えの検討をする際には、地元の自治体で同様の制度や、独自の補助事業がないか確認する必要があります。

金利上昇や建築費の高騰などによって資金面では、住宅建築のハードルは高くなっていますが、税制優遇や補助金面では逆に住宅建築のハードルは下がっています。
もしもご計画がありましたら史幸工務店にご相談ください。最新の情報をお届けし、質の高い住宅をお建ていたします。