Vol.277 新築不足時代の住宅選びと資金計画!

新築が落ち込む一方、中古改修もままならない、住宅供給に不安が広がっている!
コスト高を背景に、世界的に住宅供給は伸び悩み、今後は住宅探しの発想の転換が迫られそう。

2026年9月29日更新

人口対比の着工で世界的な新築住宅の
減少傾向が、顕著になっています。

日本の新築住宅着工棟数は2025年、前年比6.5%減の約74万戸に落ち込んでいます。20年前よりも約4割少なくなっています。
人口対比では25年は、1000人当たり約6戸と66年前の1960年代初め以来の少なさです。これは日本ばかりではなく、図・1のように世界的な傾向になっています。
その要因は、中東情勢などの影響が考えられますが、日本の場合は、25年の「住宅の省エネ規制強化」などの特殊な要件も着工減少の要因となっているようです。

日本は、欧米よりも新築信仰が根強く、欧米諸国に比較して圧倒的に人口対比着工は多かったのですが、ここ数年は明確に減少に転じています。
新築が落ち込む一方で、中古住宅の改修もナフサを原料とする資材不足の影響でままならない状況が続いており、このような中東情勢による供給混乱の他に、日本の場合は、人手不足など構造的な要因も大きいようで住宅価格の高止まりも予測され、戸建て供給の中堅企業にも倒産が相次いでおり、国内の住宅供給には不安が広がっています。

アナリストの見解では、特殊要因は、我が国の住宅が抱える課題の顕在化を加速させただけで、特殊要因がなくなったとしても、人手不足は基本的に変わることはなく、新築が本格的に上向くことはないだろうと分析しているようです。

人口減の中、国内の建築人材の
不足はかなり深刻な状況にある。

特に不足しているのは、大工職で2020年までの20年間でほぼ半減し、現在は30万人を切っています。2035年前後には、15万人も割り込む見込みで人員の回復の見込みは、ほぼゼロという識者の見解です。

欧米の状況も人手不足などの住宅供給制約は国際的な現象で、新型コロナ禍の間、金融緩和や在宅勤務増加で起きた住宅建築ブームが去った後は、日本と同じように欧米でも人口対比の新築が落ち込んでいるようです。個人消費が比較的堅調な米国に進出した日本の大手住宅供給会社のダイワハウスや積水ハウスなどは、米国進出と同時に現地に大工学校を開校し、職人育成から開始しているようです。

欧米主要国でも解決が難しい新築住宅の供給制約ですが、住宅供給全体に占める新築比率は、欧米では2割前後が多いのに対し、日本の場合は、最新の23年でも8割程度に上るからです。我が国の場合は、人口は減少しているものの、住宅建築の基礎単位である世帯数は現在なお拡大しており、新築の落ち込みで需給が厳しくなると住宅の価格高騰が加速しかねないという問題があります。

約900万戸の中古住宅の流通を
促すことが課題解決の糸口の一つ?

目的は23年時点の空き家戸数が約900万戸もあり、この中古住宅の流通を促すことが目的解決の糸口となるはずでしたが、空き家のうち、売買や賃貸などに活用するなどの目的が決まっていない「その他の空き家」が約386万戸あり、国土交通省によれば、そのうち約7割が耐震性が不足するか、耐震性はあっても壊れたり、腐ったりして修繕が必要ですが、大工の減少が影を落としており、劣化度合いや作業環境がそれぞれ異なる修繕現場では新築に比べて木材の事前加工など新築で普及している省人化技術も導入しにくいという問題があります。空き家が多い地方の郊外では、建設人材の不足が特に深刻で住宅資材の価格高騰も修繕の支障となっています。

空き家も含む中古住宅の全てを活用するのは無理で、新築は増えにくく、中古も快適に住める状態への修繕が難しく、逆に修繕不要な状態の良い中古住宅は高止まりしています。今後の住宅の確保には、こうした事情を念頭におく必要があります。

まず立地の選択肢を広げて物件を探すこと。次に購入の資金計画は価格の値上がりだけでなく、修繕費が今後、上昇していくことも含めて計画を立てておくこと住宅の新築や修繕は、契約前に着工後のコスト上昇や工事遅延の場合の条項を確認し不十分な場合は交渉して修正してください。

新築やリフォーム・イノベーションが必要な場合は、史幸工務店にご相談ください。お聞きすることから始めます。